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漢方専門
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寿元堂薬局
じゅげんどうやっきょく
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○中国製ダイエット食品と漢方薬について
○事件の概要
○漢方薬との違い
○漢方薬とまぎらわしいもの
○漢方は日本の伝統医学です
○なぜ漢方の意味が誤解されるのか
○漢方の簡単な歴史
○日本における中国医学の変遷
中国製ダイエット食品と漢方薬について
 ダイエットを目的とした中国製の健康食品を利用した人が相次いで肝障害などをおこし、何人もの人が死亡する事件がありました。
東南アジア諸国でも被害者が多く、大きな問題になっています。
 日本では個人輸入で入手した人が多いということでインターネットを調べてみると、輸入代行のページがずらりとあり、その多くがこの健康食品をあたかも漢方薬のようなイメージで扱っていました。
私が見たいくつかのテレビ番組でも漢方という言葉がしきりに使われ、見当違いのコメントをしていたのが気になります。
漢方は日本の伝統医学です。起源は古代の中国に遡りますが、現代の中国医学は漢方とは別のものです。
 誤解されることが多い漢方ですが、改めてこの問題を簡単にまとめてみました。
事件の概要
 中国で製造された健康食品を服用した男女が、相次いで甲状腺機能亢進症や肝障害などをおこし、9月11日現在でわかっているだけでも803人の人が被害を被り、4人が亡くなったというものです。
 これらは「御芝堂減肥コウ嚢(おんしどうげんぴこうのう)」(発売元・広州御芝堂保健制品有限公司)と「之素コウ嚢(せんのもとこうのう)」(同・広東恵州市恵宝医薬保健品有限公司)というもので、いずれもカプセルになっています。
その後も被害は増えており、「茶素減肥(ちゃそげんぴ)」というカプセルなどでも同様の被害が出ていることがわかり、9月11日現在では55品目以上の製品が問題になっています。
 日本では中国の薬はみな漢方薬だという思い込みが強く、やせる効果のうたい文句と、漢方薬は安全というイメージで安易に服用する人が多かったものと想像できます。
しかしこれらの中には、副作用が心配される西洋薬が隠して入れられており、その副作用で今度の事件になったものと考えられます。
漢方薬との違い
 今回問題になった製品は全て健康食品です。
健康食品の是非は別として、日本国内でも規制はゆるく、信頼に足らない製品が多いことは事実です。
そして以前から、中国などアジア諸国の製品には欠陥が目立ちました。
 また今回は製品の中に入っていた食欲抑制剤のフェンフルラミンや甲状腺ホルモンという西洋薬の副作用が問題なのです。
中国の製品というだけで漢方薬と間違えられてはたまりません。
記載された薬草成分だけだと、効きもしないが副作用もない程度のものだと想像できます。
 中国の薬には漢方薬は少なく、生薬を配合した中国医学の薬や西洋薬の成分が含まれているものがほとんどなのに、漢方薬と思い込んでいる人が多いのです。
漢方薬とまぎらわしいもの
 以前から漢方薬は多くの誤解を受けてきました。
何よりも残念なのは、漢方薬がどのようなものかという基本さえわかってもらえないことです。
漢方薬とよく間違えられるものを思いつくままに取り上げてみました。
これらにはそれぞれのよさがあって、上手に利用すればよいのですが、漢方薬ではなく、効果も異なります。
日本の民間薬
日本の民間薬は古くから民間の伝承で伝わってきたものです。
ドクダミやゲンノショウコといった薬草を使いますが、漢方薬のような独特の治療体系はなく、単に病名や症状にあわせて用いるものです。
外国の薬草
日本以外の国や地域の薬草が使われることがあります。
使い方は日本の民間薬のように、病名や症状だけにあわせて用います。
中国の薬
中国の薬はみな漢方薬だと思っている人が多いものです。
もちろん中には中国製の漢方薬もあります。
しかし多くは中医学(中国の薬草療法)や西洋薬であり、漢方薬とは異なります。
西洋薬
生薬(=薬草)を材料につくられる薬の中には、西洋医学の薬もあります。
生薬の成分を科学的に研究して、その効果を西洋医学的に利用するものです。
健康食品
健康食品の多くに植物が使われています。
薬としての効果はないのですが、漢方薬のようなイメージと効果を宣伝しているものがあります。
健康茶
お茶のように嗜好品として飲めるものは、たとえある程度の効能があっても弱いものです。
漢方薬と同じに考えてはいけません。
漢方は日本の伝統医学です
 漢方は日本の伝統医学のことで、漢方で用いる薬が漢方薬です。
江戸時代にオランダ医学(蘭方=らんぽう)に対して、日本の医学を漢方とよんだのがこの言葉のはじまりです。
 江戸時代の医学のように古代の中国医学を起源とするものは、中国をはじめ、台湾、韓国など各地にありました。
その中でも特に文化大革命を経た中国の医学は他の地域のものとは大きく変化したのです。
そのため現在では、漢方に近い考え方は台湾や韓国の医学に多く残っており、中国には少ないのです。
現代の中国医学と漢方は、似たような食材を使った中華料理と和食ほどに異なっているといえるでしょう。
なぜ漢方の意味が誤解されるのか
 現在の中国では簡体字という漢字を使っています。
昔の漢字を簡略化したもので、日本の漢字とは異なっています。
そしてふつう私達は日常使っている漢字の本場を中国とは意識していません。
 日本の漢方のもとになる古い時代の中国医学も漢字と同様に日本に伝わったものです。
今の中国医学と日本の漢方も漢字と同様に異なるものですが、なぜか漢方は中国のものと思い込んでいる人が多いのです。
 明治時代からしばらくの間漢方は衰退しました。
以後4〜50年前までは一般の人は漢方を知らなかったのです。
ところが生薬は多くの医薬品に使用され、民間ではゲンノショウコやドクダミなどの薬草が使われました。
そこで漢方という言葉が、薬草に関係したもの全般を誤称することになったようです。
 また漢方では葛根湯、小柴胡湯、当帰、半夏など馴染みのない単語が使われ、これらが無意識に中国を連想することになったのだと思われます。
江戸時代に漢字で書かれた書(当然日本語)を、中国のものと間違える人がほとんどなのですから・・・。
漢方の簡単な歴史
 昔、中国医学は先端の医学だったのです。
当時の先進医学である古代中国医学は周辺地域に伝搬し、各地に大きな影響を与えました。
そしてその後の歴史の中で、本家の中国はもちろんのこと、台湾、韓国、日本などでそれぞれの地域の実情にあった発達をしたのです。
そして日本流にアレンジされたものを漢方というのです。
日本における中国医学の変遷
 日本にはもともと固有の医学がありました。
大和朝廷が新羅に医師の派遣を求めた記録があるほど、最初は朝鮮半島を通じて、日本は古くから中国医学の影響を受けたのです。
 その後も当時の先進地域であった中国大陸から、漢字や仏教など他の様々な文化とともに中国医学が日本に伝わったのです。
特に金・元時代の医学が日本によく適応し、それ以降、中国医学が日本に同化していきました。
戦国時代から安土桃山時代にかけて中国医学が日本化する基礎ができ、以後、江戸時代末期迄に日本独自の発展をするのです。
江戸時代に再び外来医療(オランダ医学=西洋医学) の影響を受けたとき、伝来したオランダ医学(蘭方)に対して、当時の日本の医学を漢方とよぶようになったのです。
ですから、中国医学を起源として日本流に発達した医学を漢方とよぶのが正しいのです
そして、江戸時代末期から明治時代の初めまでは日本流に進化した医学が日本の医療の中心だったのです。
明治時代から昭和初期にかけて西洋医学が優遇され、漢方は政治的に排斥されて衰退するのですが、薬草は西洋医学の医薬品や、民間で多く使われました。
そこで薬草のことを漢方薬と混同するようになってしまいました。
最近は漢方の特異性と有用性が再認識されていますが、日本古来の漢方を知る人はまだ非常に少なく、誤解されることが多いのが実情です。
現在の日本では、日本古来の漢方、現代の中国医学、西洋医学の立場で漢方薬を使用する方法などが混在し、健康食品や中国製品などで薬草を使用するものの多くを漢方薬と誤解することが多いのです。
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