口内炎ができにくくなる黄連湯などの漢方薬があります
口の中の症状に悩んでいたら試す価値あり
食欲の秋とはよく言ったもので、今の時季は穀物や果物が旬を迎えておいしいものがたくさんあります。ついつい食べ過ぎてしまいますね。
食欲があることは良いことですが、そんな食欲をなくしてしまう要因に口の中の病気や症状があります。例えば、口内炎や舌炎、ドライマウス、歯周病などさまざまな病気が挙げられます。
その中でも、口内炎は比較的経験された人が多くいるのではないでしょうか。
口内炎ができると、せっかくのおいしい食事が存分に楽しめないものです。
生きていく上で食事は避けることができないものですから、食事のたびに痛みを伴う口内炎は、大きな苦痛になってしまいます。
口内炎は、ビタミンやミネラルの不足、睡眠不足、胃腸の粘膜が荒れていることなどが影響すると考えられていますが、明確な原因はいまだ解明されていないようです。
さて、漢方薬を服用することで、口内炎ができにくくなることは珍しいことではありません。
黄連湯(おうれんとう)や三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)、温清飲(うんせいいん)などの薬が使われてきました。
最近も、口内炎に漢方薬を試して喜んでいただいたことがありました。
県外から観光に来られていたご夫婦。ここ数年、息子さんが年中口内炎に悩まされており、常に口内炎が1、2個できているような状態が続いていたそうです。
ひどい痛みを伴うことも少なくなく、食欲も落ちてしまうほど。病院に行っても原因は分からず、病院の薬も効果が現れていないということで、相談にみえました。
結局、煎じ薬を持って帰られたのですが、2カ月ほどたった頃に「口内炎はできるが頻度が減り、ひどい痛みを伴うことはなくなって楽になった」と息子さんが喜んでおられるといううれしい報告がありました。
このまま漢方薬を継続していくことで、だんだんと口内炎ができにくくなっていくことが期待できるでしょう。
慢性的に口内炎ができ続ける場合には、大きな病気が隠れていることもあります。その場合は漢方薬の選び方が変わることもありますので、念のために検査をしておいた方がよいこともあるでしょう。
今回の口内炎の例のように、口の中の症状は漢方薬で改善に向かうことは意外に多いものです。
効果の現れ方には体質や症状によって個人差がありますが、口の中の悩みがあれば、一度漢方薬を試してみてもよいかもしれません。