月の初めに沖縄が梅雨入りしました。
梅雨の間は気圧が不安定で、低気圧が多いため雨が多くなります。体のだるさや頭痛など、いろいろな症状が出てきやすくなる季節です。
湿気が多く汗をかきにくい環境になるため、むくみが気になる人も多いでしょう。
私たちは体温調節の一つとして、汗をかいて体を冷やします。
しかし、湿気が高いと、皮膚の表面から蒸発しにくくなります。その結果、汗をかきにくくなり、体に水分を溜(た)め込んでしまい、むくんだ状態になるのです。
むくみの症状によく用いられる漢方薬の一つに五苓散(ごれいさん)があります。
五苓散は、中国の後漢の医学書である「傷寒論(しょうかんろん)」に記載されており、沢瀉(たくしゃ)、猪苓(しょれい)、蒼朮(そうじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、桂皮(けいひ)の5種類の生薬(しょうやく)から構成されています。
むくみや下痢、頭痛、耳鳴り、めまい、水分を摂取すると反射的に嘔吐(おうと)してしまうような症状にも用いられる応用範囲が広い薬です。口の乾きがあり、尿量が少ないことを指標に使われます。
むくみの症状には、五苓散のほか、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、木防已湯(もくぼういとう)など多くの漢方薬が使われます。
体質や症状によって適する薬は異なるため、専門家によく相談しましょう。