西洋医学で治りにくい場合も、
漢方を上手に利用すると効果が出ることが少なくありません
神経痛は神経に沿って痛む病気で、寒さで症状が悪くなることが多く、冬は注意が必要です。 寿元堂薬局に相談が多い神経痛は、座骨神経痛と上腕神経痛です。
座骨神経痛は、腰部の脊柱管狭窄(きょうさく)症や椎間板ヘルニアなどによって神経が圧迫されて症状が出ます。腰や脚に痛みや痺(しび)れなどの症状が出て、重症になると痛みだけでなく、歩けなくなったり、立てなくなったりすることがあります。
また、上腕神経痛は、頸椎(けいつい)の異常などから起こり、首から腕にかけて痛んだり痺れたりします。
どちらの神経痛も、原因がはっきりしないことがあるようです。
さて漢方が活躍した時代には、病人の体質と症状などを総合的に判断して治療していたのです。
現在では、進歩した各種の検査や手術を含めた技術の恩恵を受けることができます。
しかし現実には、手術までしても治りにくいケースがあり、そのような場合も漢方が効くことは
珍しくありません。
西洋医学の検査結果や治療だけにこだわらずに、漢方を上手に利用すると効果が出る塲合が多いのは、漢方が過去に長年積み重ねてきた経験のたまものでしょう。
江戸時代の書「方彙口訣(ほういくけつ)」の腰痛の項目を見ると「だる痛みする、重く痛む、攣(つ)り痛む、脱けるように痛む、伸びかがみができない、歩行ができない」など、さまざまな症状が書かれています。
また、漢方には痛風や脚気(かっけ)という症状名があります。痛風も脚気も現代の痛風や脚気とは意味が異なります。
痛風は、関節リウマチのように「あちこちの関節が痛むもの」、脚気は今のビタミン不足の脚気を含んで、広い範囲の足の症状のことです。
これらの中にも、「両足が痺れ痛むを去る」「左足の痛みもっとも甚だしく」「足の痛むに用ゆ」「筋攣りて痛み、歩行し難い」などの症状が書かれており、座骨神経痛に用いる処方が含まれます。
漢方には臂痛(ひつう)という病名もあります。
「方彙口訣」によると、「臂痛は、俗に言う肘の痛みであるが、肩より腕首までの痛みを臂痛に含む。いろいろな原因で発症するが、薬方は桂枝湯、二陳湯、四物湯の加減、五積散(ごしゃくさん)、烏頭湯(うずとう)の類を探って考うべき」という記載があります。
この項目には、上腕神経痛を治すための処方が記載されているのです。
その他の神経痛にも効果がある漢方薬が多くあります。上手に利用しましょう