病名にとらわれてはいけない!
漢方薬はその人に適した薬を選ぶことで、本来の効果が得られます。 適する漢方薬を選ぶ時には、相手の症状、体質、見た目などいろいろなことが手掛かりになります。得られた手掛かりから、その症状を改善するために適切な生薬(しょうや・・・
目的に合わせ中心となる生薬
漢方では、肉体、臓器、血液などの目に見えるものを「血(けつ)」と表現します。 血の滞った状態を「瘀血(おけつ)」、血の不足した状態を「血虚(けっきょ)」といい、これらが原因で起こる症状に使う漢方薬に「四物湯(しもつとう)・・・
「冷え性」、漢方では「冷え症」
朝晩肌寒い日が出てきて、冷えが気になる季節になってきました。 日本では以前から、女性の3人に2人は冷え症、男女合わせると2人に1人が冷え症であるといわれています。寿元堂薬局でも冷えの相談は年々増えており、本人が冷えを自覚・・・
月経不順と月経痛に悩んでいます
Q 月経不順と月経痛で悩んでいます。周期は不定期で、1、2カ月飛ぶことも…。痛みの強いときは鎮痛剤を飲みますが治まりません。漢方薬がよいと聞きましたがどうでしょうか。 (36歳・女性) A 多くの女性が月経不順や月経痛を・・・
効能を指し示す生薬
女性に使われる漢方薬に、よく含まれる生薬(しょうやく)の一つに「当帰(とうき)」があります。セリ科シシウド属の植物で、根の部分を使います。 当帰は古くから使われてきました。漢方の古里、中国の最古の薬物書である「神農本草経・・・
効き目の不思議を想像して!
桂枝湯(けいしとう)という風邪などに利用される漢方薬をご存じでしょうか。今回は桂枝湯から広がる処方を少し紹介します。 桂枝湯は中国・後漢時代の医者、張仲景によって著された医学書「傷寒論(しょうかんろん)」(全16巻)に記・・・
芍薬・牡丹・百合の効能
「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹(ぼたん)、歩く姿は百合(ゆり)の花」ということわざがあります。 芍薬は、すらりと伸びた茎の先端に美しい花を咲かせるため、立ち姿。牡丹は横向きの枝に花をつけるため、座った姿。ややうつ・・・
妊娠中の養生薬「人参当芍散」
妊娠中の養生薬として有名な当帰散(とうきさん)について、江戸時代の医師である有持桂里(ありもち・けいり)先生は「当帰散は胎児を安定させる効果がある。妊娠中に常服すると、お産に安排(あんばい)が良い」と記しています。また、・・・
妊娠しないので漢方薬を試したい
Q 結婚して5年目。不妊治療に通っていますが、なかなか妊娠しません。病院の検査では問題がないといわれています。漢方薬を試してみたいのですが、何を飲めばよいでしょうか。 (36歳・女性) A 思い起こせばもう40年近く前の・・・
女性特有の「血の道症」とは
先週号のこの欄では、漢方薬を選ぶ上での指標となる「気・血・水(き・けつ・すい)」について簡単に紹介しましたが、今週は「血の道症」という女性特有の病気について触れたいと思います。 「血の道症」とは、江戸時代から用いられてき・・・