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ホーム漢方あれこれ漢方薬のいろいろ安中散(あんちゅうさん)

安中散(あんちゅうさん)~ 漢方薬のいろいろ ~

内容(単位/g)甘草1.0 延胡索3.0 良姜0.5 茴香1.5 桂皮4.0 牡蛎3.0 縮砂1.0
適応急性、慢性胃炎 胃、十二指腸潰瘍 胃酸過多症 冷え
胸やけ 悪阻 心下痛 胃痛 呑酸 食欲不振 月経痛 ヒステリー
出典和剤局方(わざいきょくほう)
国・時代中国・宋
参考文献黙堂柴田良治処方集
安中散の1日分

通常は粉末として服用しますが、煎じて飲むことも多く、安中散料(あんちゅうさんりょう)といいます。
出典の和剤局方(わざいきょくほう/中国・宋1151年)には、粉末を熱い酒で飲むように指示されていました。

やや虚弱な傾向のアトニー型で、冷え症、貧血性の人の慢性の胃痛などに用いられます。
気持ちが重く、胃痛、腹痛、胸やけ、食欲不振などの症状がある胃かい瘍、十二指腸かい瘍、胃酸過多、胃下垂、慢性胃炎、神経性胃炎、胃アトニー症、消化不良などに広く用いられます。
また、胃病に伴う貧血、悪阻、ヒステリー、月経痛などにも応用されます。

市販されている“漢方の胃薬”には、この薬が配合されているものが多くあります。

構成生薬

生薬名基源薬効
甘草(かんぞう)マメ科ウラルカンゾウの根鎮痛、緩和
延胡索(えんごさく)ケシ科エンゴサク類の塊茎鎮痙、鎮痛、駆瘀血、通経
良姜(りょうきょう)ショウガ科アルビニア属の根茎芳香性健胃、鎮吐
茴香(ういきょう)セリ科ウイキョウの果実芳香性健胃・駆風・去痰薬
桂皮(けいひ)クスノキ科ケイの樹皮健胃、鎮痛
牡蛎(ぼれい)イボタガキ科マガキの殻収斂、鎮静、止渇
縮砂(しゅくしゃ)ショウガ科シュクシャの種子健胃、消化、鎮嘔