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ホーム漢方あれこれ漢方薬のいろいろ十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)~ 漢方薬のいろいろ ~

内容(単位/g)柴胡3.0 桔梗3.0 独活3.0 川芎3.0 荊芥2.0
防風3.0 茯苓3.0 甘草1.5 桜皮3.0 生姜1.0
適応中耳炎 外耳炎 乳腺症 リンパ節炎 皮膚炎
アレルギー性皮膚炎 水虫 湿疹 にきび 化膿症
出典華岡青洲(はなおかせいしゅう)
国・時代日本・江戸
参考文献黙堂柴田良治処方集
十味敗毒湯の1日分

江戸時代の名医、華岡青洲が創作した処方です。

種々の化膿性皮膚疾患、湿疹、じんま疹に使われるほか、またアレルギーの体質改善薬として長期に服用されます。

荊芥、 防風、桔梗、柴胡、川、桜皮などには解毒の作用があるとされ、その他の薬草は補助的に作用します。

やや神経質で上腹部が張って苦しく、化膿症になりやすい体質のもの、アレルギー性の湿疹、じんま疹などを起こしやすい体質が目標になります。

また、中耳炎、外耳炎、にきび、麦粒腫、乳腺炎、リンパ腺炎、水虫など広い範囲の病気に応用されます。

構成生薬

生薬名基源薬効
柴胡(さいこ)セリ科ミシマサイコの根解熱 鎮痛 強壮
桔梗(ききょう)キキョウ科キキョウの根鎮咳、去痰、排膿
独活(どっかつ)ウコギ科ウドの根茎、根発汗、駆風、鎮痛
川芎(せんきゅう)セリ科センキュウの根茎駆瘀血、補血、強壮、鎮静
荊芥(けいがい)シソ科ケイガイの花穂発汗、解熱、解毒
防風(ぼうふう)セリ科ボウフウの根発汗、解熱、解毒
茯苓(ぶくりょう)サルノコシカケ科マツホドの菌核利尿、健胃、鎮静
甘草(かんぞう)マメ科ウラルカンゾウの根鎮痛、緩和
桜皮(おうひ)バラ科ソメイヨシノの樹皮収斂、解毒、鎮咳
生姜(しょうきょう)ショウガ科ショウガの根茎健胃、矯味、食欲増進