小青竜湯(しょうせいりゅうとう)~ 漢方薬のいろいろ ~
内容(単位/g) | 麻黄3.0 芍薬3.0 細辛3.0 乾姜3.0 甘草3.0 桂枝3.0 五味子3.0 半夏6.0 |
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適応 | 浮腫 感冒 百日咳 気管支炎 気管支喘息 気管支拡張症 肺気腫 肋膜炎 アレルギー性鼻炎 副鼻腔炎 急性腎炎 ネフローゼ症候群 結膜炎 神経痛 湿疹 |
出典 | 傷寒論(しょうかんろん) |
国・時代 | 中国・後漢 |
参考文献 | 黙堂柴田良治処方集 |
青竜は中国古代四神の一つで、東方を守るといいますが、青竜湯の青は麻黄の色の青さをもって名づけられたものです。
心下や胸中に水毒と冷えがあり、その水気が上方または表にあふれて、咳嗽、喀痰、ぜん息、浮腫などをおこしたときに用いる、という漢方の考え方があります。
そして、感冒などでうすい痰を伴った咳や鼻水がでたり、のぼせや頭痛があるものや、アレルギー性鼻炎、感冒に伴っておこる気管支喘息などによく使用されます。
また、腎炎、ネフローゼなどにより浮腫のあらわれるもの、結膜炎、涙嚢炎などの眼科疾患で、涙が多く充血のあるものや、湿疹などにも使用されることがあります。
構成生薬
生薬名 | 基源 | 薬効 |
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麻黄(まおう) | マオウ科マオウの全草 | 発汗、鎮咳、去痰 |
芍薬(しゃくやく) | キンポウゲ科シャクヤクの根 | 収斂、緩和、鎮痛、鎮痙 |
細辛(さいしん) | ウマノスズクサ科ウスバサイシンの根 | 鎮咳、鎮痛 |
乾姜(かんきょう) | ショウガ科ショウガの根茎 | 健胃、矯味、食欲増進 |
甘草(かんぞう) | マメ科ウラルカンゾウの根 | 鎮咳、去痰、鎮痛、緩和 |
桂皮(けいひ) | クスノキ科ケイの樹皮 | 健胃、鎮痛 |
五味子(ごみし) | マツブサ科チョウセンゴミシの果実 | 収斂、鎮咳、滋潤 |
半夏(はんげ) | サトイモ科カラスビシャクの根茎 | 鎮嘔、鎮吐、鎮咳、去痰 |