「美容と漢方が関係あるの?」と不思議に思われるかもしれませんが、美容と健康は切っても切れない関係。漢方薬で体調を整えていけば、自然に美しさが増していくものです。
昔から「肌は内臓の鏡」といわれてきました。五臓の調子が、肌にも表れるのです。
体質と症状によって、その人に適する漢方薬は異なりますが、適した漢方薬を飲めば、冷えが解消されたり、むくみがとれたり、体が元気になって見た目にも生き生きします。
寿元堂に来られる女性で「病気が良くなっただけでなく、肌もきれいになったと言われてうれしい」という方が多くいるのはそのせいでしょう。
「特に不調はないが顔のしみを改善したい」という人もいますが、細かく尋ねると、本人が意識していない不調があることも。よく尋ねて、その人の体調を改善する薬を選ぶことが大切です。
漢方薬を約半年服用している私の娘も、4カ月ほどで月経が整い、最近では肌の調子が良いことを実感していると言います。
漢方では「しみ」は瘀血(おけつ)の症状の一つとしてとらえます。瘀血とは血液の滞りのこと。瘀血をなくす漢方薬を続けて飲めば、個人差はありますが、顔色も良くなり、しみも減ることが多いのです。
よく使われるものに、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などがあります。